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永遠の0(百田尚樹)読了。
戦争の凄惨さを訴えるもので、ストーリー性のない歴史の教科書といった感じでした。
物語を楽しみたいという気持ちで読むと完全な地雷小説です。
宮部という一人の零戦パイロットにスポットを当て、その人がどういった人生を歩んできたのか、という伝記みたいな感じです。
が、ややこしいことに当時の時代視点で書かれている訳ではなく
現在視点で書かれている点です。
どういうことかと言うと、宮部の孫が、祖父の生き様を戦争で生き残った人から話を聞くという構想。
これが私にとって一番の敗因です。語り口調で宮部との出会いや、活躍を聞かされる訳です。
が、宮部のストーリー話はそれなりに面白いです。
兎に角凄腕のパイロットであり、格好良くて、爽快です。
ただし宮部の話ばかりではなく、最初に語り手の人がどういうことをしていたか、
という余談が必ず入ります。それはつまり戦争のことを説明している訳ですが、
都度都度変わる語り手の話をバラバラ聞かされても正直困ります。
読者は宮部を中心としたストーリーを楽しみたいのに。と思うのは私だけでしょうか。
宮部と関係ない戦争について淡々と語るシーンを中心に全体の2割くらいは読み飛ばしましたね。
もっともこれはストーリーを楽しむ小説ではなく、
戦争とはこういうものだ、ということを説明した参考書と言えばしっくりきます。
情景描写は非常に薄っぺらで、イメージがリアルに描けません。
8割以上が語り口調で淡々と説明する展開なので必要なしと言えばそうですが。
〜は言った。〜はそう言って頷いた。読みを見ると涙を流していた。
といった感じで、〜た。 という言い切り表現が殆どです。
これは洋書を翻訳した和書で非常に多く見かける光景です。
洋書翻訳小説が苦手な人は、この小説も結構辛いと思います。
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