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2012年12月13日の雑記
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1/2の騎士(初野晴)読了。
アーチェリー部主将の女子高生が、この世でもっとも無力な騎士と出会う。
導入部分は、この出会いを軸に描かれており、主人公の女子高生視点で、
内面の描写など上手く表現していたのでイメージがつきやすかったです。
そしてまさかの超展開にどんでん返し。このパターンは作者の定番なのか?!
ちょっと驚きましたが無事に導入部が終了。
本編は街に蔓延る全く新しいタイプの犯罪者達と対決していく連作短編です。
vs もりのさる
vs DogKiller ─ドッグキラー─
vs invasion ─インベイジョン─
といった感じで対戦相手(犯罪者)が変わっていきます。
無力な騎士はブレーンの役割を果たし、犯罪者達と戦います。
一見ファンタジー要素っぽいが世界観は完全に普通の現実です。
現実に潜む予想を越えた犯罪、良く考えつくなと感心しました。
その犯罪はもはや異常を通り越したもの。
主人公の女子高生は不可思議な事件に首を突っ込んでいく訳だが、
一体何が起こっているのか? と興味を掻き立てられる導入が上手い。
そして、その驚くべき犯罪に驚愕を禁じ得ません。
特に vs invasionは必見でした。というかこの話は強烈な引き込み要素と
まさかの犯罪パターンで驚愕を禁じ得ませんでした。
いったい何が起きているのか?
真相はとても教えられない。
想像を絶するかくれんは、もうはじまっている──
導入部から意味深なキーワードですが、読み終わった後に感じる事が出来ます。
まさに想像を絶するかくれんぼです。
随所に盛り込まれる想像を膨らまさざるを得ないような言い回しが
グイグイ先の展開へ引っ張られて活字を追い求めてしまう。
こんな恐ろしい結果になるとは、その時の私は想像すら出来なかった──
それを見た時、正気でいられるのはマドカ、君だけだ。
とか、そういった言い回しです。
こんな風に言われたら、一体これから何が起こるんだ?
と気になってしまいます。
読者を惹き付けるやり方が上手いですね。
その他の短編も、新しい犯罪でインパクトもあるが、グイグイ引き込まれる程ではなかったかな。それでも十分楽しめる内容です。
そして最後のエピローグも、綺麗にまとまって良かったです。
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