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2010年09月17日の雑記
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「大洗にも星はふるなり」を観ました。
33分探偵の監督が作った映画とのことでコメディー路線です。
1つの部屋で5人の男達が淡々と会話をするだけの内容。
この手法は、悪夢のエレベーター、キサラギと同じジャンル。
場面転換がないに等しいので如何にして会話だけで物語を彩るかが面白さの境界線になっており、倦怠感をなくしテンポ良く聞き手に観てもらう必要がある。
5人の男が一夏のバイト(海の家)で過ごした女の子を巡って、
トークを繰り広げるといった内容。
お金を掛けてない非常にショボイ回想シーンなど、
この監督ならではの演出が少ないですが盛り込まれています。
会話自体は悪くないが引き込まれる要素も薄い。
この点、悪夢のエレベーターや、キサラギには劣っています。
弁護士さんのキレのある推理はある意味一番の見所かもしれません。
総評としてはそれ程面白くはないが、時間的余裕があれば観てもいいかなという感じでした。
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天使の囀り(貴志 祐介)読了。
ホラー小説と有名な著者だが、今回の作品はホラー色は薄い。
寧ろ身の毛が弥立つ気持ち悪さがある。まぁそれ程激しくないけど。
話の内容としては、不可解な自殺が次々起こる原因を突き止めていくもの。
物語のプロローグから後半に向けて巧みに物語を構築している。
テキストも読みやすく情景描写も上手い。他の文庫と比べて文字が小さいので目が疲れるが本書の内容と関係ないので参考程度に留めておく。
物語の中には原因の核となる専門知識が披露される訳だが、
この方法には2つの手法が良く使われるそうだ。
1つは主人公が聞き手になり専門家から話を聞き読者と一緒に知識を共有する方法。
もう1つは主人公自体が専門的な知識を有し心理描写を通じて文章へ展開していく。
後者の方が自然且つよりリアルに読者へ伝えられるようだ。
「天使の囀り」は上記2つの手法を巧みに使っており、中盤〜後半にかけてかなりの専門知識が披露される。
それも多岐に渡って色々なものが織り込まれています。
物語は最初、どういった形で完結するのか全く予想ができない。
そこに惹かれながら何となく読み進めていく訳だが後半になると俄然面白くなってきます。と同時に抵抗を感じる気持ち悪い表現も使われてきます。
結末も良く、綺麗に終わりました。それなりに面白かったです。
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